||   HOW I MAKE music / ぼくが曲を作るとき   ||



どうやって曲を作るのか、という質問をよく受ける。  飛びこむのさ、とぼくは答える。
曲作りは、川に飛びこんで流れに身をまかせるようなものだ。  川の流れには、歌が満ちあふれている。 だからぼくは、その歌にただじっと耳を傾ける。
   同じメロディが繰り返し聞こえることはない。 森を散歩していると、明るく、はじけるような曲が聞こえる。  木の葉がざわざわと風に揺れ、鳥たちがさえずり、リスがはしゃぎ、足元では木の枝がポキポキと折れる音が聞こえ、それらすべての音を集めて、ぼくの心臓がリズムをきざむ。  川の流れに身をまかせると、体の内側と外側から音楽があふれてきて、それがひとつの曲となる。  その瞬間を聞き逃しさえしなければ、ぼくは永遠に音楽を忘れることはないだろう。